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「そんじゃぁ、今日のメインイベント行ってみますか」とリュックからランタン型ライトを取り出す、慶太がLEDのまぶしいライト、康平はいかにもな懐中電灯と、何だっけ、サイリウム......? 光る棒を取り出した。  洞窟の入口に立つ、穴は結構大きく3人並んで歩いても余裕がありそうだ。  中をライトで照らす、野犬でもいれば面倒だが、動物がいるような気配はない、俺と慶太が先頭を歩き、後ろに康平がつき、サイリウムを10メートル位の間隔で置いていく、洞窟は緩やかに左曲がりで、暫く歩くと入口の光が見えなくなった。  後方で康平がサイリウムの袋を開けるのに手こずっているようで、座り込んで何やらやっている。 「え~~~っまじかよ!」  俺の少し前を歩く慶太の声に、俺はライトを上に掲げ、前を照らす、 「............まじか」  先は、大小様々な石で塞がれていた。  試しに二、三回蹴りをいれたが、びくともしない。 「あ~あ、つまんねぇの」言いながら慶太は積まれた石の上方、石と石の隙間にライトを挟み、こちら側を照らす。上方から照らされているので、比較的、広範囲に明るくなる。  正面に積まれた石を恨めしそうにふたりで眺める。 「俺はもっとこう、迷路になってて右に行くか? 左にする? 的な事がしたかったんだよ」はぁ......と、肩を落とす慶太、それはみんな同じだと心の中で突っ込む。  後ろにいる康平に残念なお知らせを伝えようと振り返ったその時、俺達の前方2~3メートル先に、そいつはいた。
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