第四章

2/4
前へ
/5ページ
次へ
【特別魔獣対策専門学校 会議室】 ここは、生徒会主催の会議を行う部屋である。各パーティーのリーダーが集まって話し合っている。今、議論されている話題は魔獣に対してどう対処していくかである。今までは、パーティーを組み、魔獣を撃退、或いは殲滅してきた。ただ最近になって、ここから南に数十キロメートル先にある森で、何らかの動きがあるという情報を耳にするようになった。カリストア帝国王女アリス・カリストアによると、その森にはこの付近の主がいるようだ。 「その森にいる主は、師団級魔獣と推定されます。そして情報から推定して、その魔獣が動き出すのはこの一週間以内だと思われます。」 師団級には、よくフロアボスとかラスボスだと言われる、ボスや主が含まれている。通常のプレイヤーが数人がかりでは絶対に倒すことのできない魔獣である。唯一、師団級魔獣を倒したパーティーがいたが、それでも数十人のプレイヤーが回復アイテムや、復活アイテムを駆使し続けた結果である。そんなレベルの魔獣だからか、ほとんどの人は驚き何も話さなくなった。 「アリスさん、その魔獣を倒す手段は何かあるのですか。通常魔獣といえば、どこかに何らかの弱点はありますよね。」 「私が把握している限りでは、弱点は足の関節しかないと思います。足が無くなれば、魔獣は歩くことができなくなり、足止めをすることが出来ると思います。」 「では、王女殿下、ここに集まったパーティーをすべて魔獣にぶつけても、勝てる保証はないんですよね。それなら、一つ案があります。」
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加