南海の碧ヶ島にて

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クサヤの焼いたの食べながら ビールで乾杯なんぞしては いつのまにか 常盤木研究所の二人は 常盤木博士の悪口大会に発展(笑) まあ こんなんも 取材に役にたつかなアなんて思い聞いていたが いやはや 常盤木 耕太郎ってじいさん なかなか曲者のようで いろんな偏屈なエピソードが出てくる出てくる そのなかで 驚いたのが  水野 秋子女史から聞いた 「教授 研究材料の植物に 名前をつけて 溺愛してるンですよ そして ベッドに持ち込んだり」 っておいおい それは いやはや  都筑 春夫氏は「それから 食虫植物を何種類か繁殖させては 昆虫を 助手のバイトくんたちに一日中虫取に行かせたり」って 「はあ いやあ 大変ですねえ 常盤木教授って方は かなりインパクトあるようでして」 「まあ 基本的には 無害なんですけどね 研究となると 他が見えなくなるタイプなんですようちの先生は」 「そう言えば この前 どこの国かわかんないけど 博士のところに 何か依頼に来ていた機関がありましたね 水野さんは気がついていました?」 「えっ 初耳ですね それで教授は?」 「あの人が そんなワケわからんやつらにのるわけないですよね すぐに追い返されてたけど」 「いったい どこの機関かしらね」 「へえ そんなことがあったんですか わかる範囲でいいですから 教えてください」 「ああ よくわからんです 教授は 何も話してくれませんでしたから その辺りは 明日にでも 直接 教授にお願いしますよ」 等々 教授の偏屈な噂だけ いろいろと取材できた  のだが  これじゃ たいして 記事にできんなあ なんて 思いつつ 父島の研究施設へ 二人は戻り 俺 樹 広司も 民宿へと帰り 温泉に浸かりながら 明日の朝 再び 彼らと会う前に 父島の観光記事の取材も済ませようなんて考えつつ 眠りについたンだなぁ
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