南海の碧ヶ島にて

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早朝から 起きて母島観光取材をするも まあ 時間が早すぎて大した物も取材出来ぬが 朝日の昇るシーンや 漁船の出航など それなりの取材を終えて 民宿にて 朝食を済ませてチェックアウト 常盤木研究所の二人と合流するまで もう一度 島の取材を行い なんとか観光記事を書くくらいのネタを仕入れては 待ち合わせ場所の港へとやって参りました。 すると 大きな荷物を抱えた二人が 島の船に積み込んでいます。 「お手伝いしましょうか?」と する気もないが社交辞令的な声をかければ 「あっお願いします」と 山のようにある荷を水野 秋子女史に指で指されて 「あちゃ 言うんじゃなかったぁ」と思うも 致し方なく お手伝いしては 荷を船へ 積み込んで やっと出航となりました。 よく晴れた空を見上げて都筑 春夫氏は 「こりゃ 碧ヶ島 またアチいぞ」と 私が聞きたくなかった一言 言われてしまい 「都筑さん 碧ヶ島ってここよりも暑いんですかあ?」 「樹さん 覚悟しといた方がいいっすよ 亜熱帯に属しててもあそこはもはや熱帯のいうとおりジャングルだねえ」 「はい 父島や母島でさえ 涼しく感じちゃうしねえ」と秋子女史まで脅かす始末に 「いやあ まいったなぁ アチいの苦手なんだよなあ ここから引き返したいよう」とも言えず 船は  一路 碧ヶ島目指して 航行していきます。
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