南海の碧ヶ島にて

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太平洋沖を進み 船は 碧ヶ島へやって来ました。 鬱蒼と茂るジャングルに 椰子の木々が這えているところ など まさに 南国の島へやって来たなぁ などと 感慨に耽っていると 小さな船着き場へ小型の船は乗り付け 艀へと 錨を卸して 停まりました が 数名のアルバイト学生が迎えにいつもなら やって来ているはずが今日は誰もきていないのに 業を煮やした 水野 秋子女史 無線で連絡をいれています 「どうやらバイトくんたち日程を勘違いしたようです すいませんね」と 都築 春夫氏が 私に 言っているうちに 「おかしいわね 無線が全然 通じないわ 何かあったのかしらね」 「仕方ない 俺らで ジープに積めるものだけ積んで 研究所行きましょう」と都築氏が率先して 船着き場近くに停めておいたジープに 載せられるものだけ 積んで 無論仕方なく 私も手伝ったが(苦笑) ジープで出発しました 一応 舗装はされてはいないが 道はあり わずか十分くらいで 研究所が見えて来ました 「ったくぅ あいつら 何やってんだぁ」と ちょっぴり怒り顔の水野女史が呟いた時 いきなり無線が ガーガーと音をたててきました 「こら お前ら何やってんだよ 迎えに来ないで」と 話しかけるや 「こちらぁ 井田です 我々は 今 山上の小屋です。SOS SOS 応答ねがいーーーー」ギーギー ガーガー っと雑音が急に入って 「えっ何今のは?都築くんも 樹さんも聞きましたよねSOS と」 「何か緊急事態が起きたようだ ともかく研究所へ急ごう」と 都築氏の提案で 一斉に 研究所へと 我々は急いだのだが。。。。
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