第二章 異変

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我々が 研究所の外へ 出てから 山道を上り 山上の 観測所へ 向かう間 不思議なことに 人はおろか 生き物 虫まで 見なかったことが あとから わかるのだが その時は 気が急いていたため まるで気にすることなく 急な坂を 登って行きました。 山上の観測所は かつて 米軍が 気象観測用に 建てたもので 運営がされなくなり かなりの月日が経っていて 外壁や内部にも 不都合があるため 普段なら近寄るはずがないのだが 何故 博士たちは 観測所へなど避難したのか? そして いったい何から避難したのか まるで見当つかぬまま 観測所へ たどり着きました。 「常盤木博士ぇ」大声で 呼び掛けると 「助かったあ」と 中から 歓声が
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