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お店に着くと、ちょうど女性の店員さんが最後のお客さんを見送るところで助かった。
「あの、すみません! 忘れ物.....」
「あっ! これ、ですよね!」
入口に駆け寄る私を見て真っ先にやってきたのは、あの、背の高い店員さん。
満面の笑みで、明日香ちゃんのストールを私に優しく手渡す。
「よかったです.....」
普段とは違って、少し照れくさそうに頭をかく。
私は暫くぼんやりとその姿を眺めながら、何とかお礼を言った。
あれ?
あれれれれ。
明日香ちゃんのストールを両手で握りしめてゆっくりと自宅へ向かって歩いていく。
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