恋愛オンチの恋事情

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◇ 「と、まあ。これが私が久々に恋に落ちましたってお話」 ずず、と音を立てて私はドリンクバーのコーラを飲み干す。 目の前では後輩の男の子がさもつまらなそうに肩肘をつきながら「へえ」と答えた。 「で、一応聞いときますけど、その後は?」 「それからも足繁く通ったけど、恋愛オンチマスターじゃん? 何も出来なかったわけよ」 「.....そんでその店員さんは今もそのまま?」 「いや、お店の女の子に手を出して左遷された」 後輩が口からお茶を吐き出して咳き込んでいる。 分かってる、このあとコイツが言うことは予想がつく。
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