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感傷に浸っているところで明日香ちゃんから電話が入る。
まだ車内だろうに、何かあったのだろうか。
「もしも、」
『もしもし、未来!? あのさ、アタシのストール、持ってない?』
慌てた様子の明日香ちゃんにつられて私も焦ってしまう。
鞄の中を確認したが、彼女のストールはない。
『やべー店に忘れてきたんだわ』
「あ、じゃあ私が取りに戻るよ。まだ店周辺だし」
『ホント? 助かる。頼んます!』
急いで電話を切り、元来た道を走った。
閉店ギリギリだったからもう入口は閉まっているかもしれない。
いや、最後にお客さんいたから大丈夫かな──。
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