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「あっ、こらっ残すな!」
「皿洗えー、この馬鹿!」
「勝手にきて、勝手に食べて、文句だけ言って帰るってホントしょうもないなー」
「全くだ、なんかしんないけどあいつも成績いいんでしょ? 成績いい=頭いいは違うって思わせてくれる見本みたいなやつだよね」
南と牧の悪口の大合唱。つい、
「ごめん」
と謝ってしまった。二人が同じタイミングで、すっごい怒った顔で、
「だから、なんでヒナが謝るの!」
と叫んだ。
「あ、いや、まあ……」
それもそうなんだけど……、島田とは幼稚園から一緒の幼馴染で。その後も同じ小学校、中学校、高校と進み。そして今は同じクラス。
「なんか、付き合いが長すぎて、もはやしょうもない、従妹みたいな気分になってるのかも。なんか甥っ子とか? うん、そういう感じ」
島田は昔から気分屋で理屈っぽくってワガママで。……そんで正直だ。
ぷっと、南がふき出した。
「甥っ子!! ウケる~。たしかに島田、甥っ子感半端ないわ!」
「幼稚だもんね、アイツ。なにもっかもが!」
牧も同意して二人で、ケラケラ笑い出す。
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