第三話 再見

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「……そうです。GaLAを担当している坂本と申します。」 「……ワタシはフジモトっていいます。もう知ってると思いますけど。」 そう言うと彼はぺこっと頭を下げた。 改めて思うが、企画書通りこの人の顔だけ見たら今風のルックスだが 着ている物と性格が古風でチグハグな感じだ。 話し方も間の取り方も雰囲気も独特で、見ていて飽きない。 ただ、恋愛感情が湧くかと言ったら微妙なところ。 掴みどころがないというか、本当に今の時代の人間なのだろうかというくらい、話していて違和感があるから。 「再来週あたり、お店に伺いますのでよろしくお願いします。」 「へぇ。サカモトさんもいらっしゃるんですか?」 「私と電話をした美崎という担当の者で伺います。」 「……はぁ、何かわかりませんねぇ。」 「え?何がですか。」 「寝巻姿のサカモトさんとしか会った事ないすから。」 そうだ、自分が部屋着にすっぴんメガネという事を忘れていた。 こんな格好で仕事の話をしているなんて、恥ずかしい事この上ない。 結構話していた事を考えると、一気に顔が赤くなるのがわかる。 「すんません。何か、困らせちゃったみたいで。」 「えっいや、大丈夫です……。」 「おねえさん、お化粧とかしたらまた違うんでしょうね。」     
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