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4 気付かなかった恋
そんな事もあって、僕はあの日以来からなぜか、その子とF岡が一緒にいる時の姿を無意識に見てしまうようになっていた。その子の笑顔とF岡の笑う顔、なんだか見てると腹が立つのを覚える。
その子とF岡が仲良くなってから、僕とはあまり会話しなくなっていた。たぶんこれもF岡が何かしてるんじゃないかと思った。だからタイミングが合う時にあの子に僕からわざと話しかけて聞こうと考えた。
だけど、そんなタイミングどこにあるものか。全くない。常にF岡はあの子と一緒にいる。
一緒にいすぎなんだよ、あいつ。僕はそう思った。
たまにはF岡じゃなくて、僕と一緒にいたっていいじゃないか。何であそこまでF岡と一緒にいたがるんだよ。僕だって前みたいにあの子と話したいよ。どうして僕の気持ちに気付いてくれないんだ。
こんな思いが強くなっていって、気付いた時には遅く、僕はいつの間にかあの子を好きになってしまっていた。
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