第三話 島

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愛美が言った。 「すごいパソコンじゃないっ!最初は遭難したかもって思ったけど……プールもあって、船長の料理も美味しいし、言うことないわっ?」 愛美が少し興奮気味だか、堂島夫婦は困った表情をしている。 サキが言った。 「困ったわ……私たち、パソコンなんて使った事が無いですから……ねぇ、あなた」 困っている堂島夫婦に順平が言った。 「安心して下さいっす!俺、そっち系の専門学校行ってるっす!わかりやすく教えるっす!」 ここぞとばかりに張り切っている順平に、サキは笑顔で言った。 「まぁ、たのもしい……ねぇ、あなた」 サキに光一も同意して、順平に言った。 「うむ、よろしく頼む」 皆はそれぞれ納得したようだ。だが、それは九条と山村が上手く立ち回ってくれたおかげでもある。 とにかくしばらく様子をみるしか今は選択肢が無かったので、納得するしかないのも事実だが……うまく皆がまとまったので、よしと言える。 これから12人の島での生活が始まろうとしている。 安息や休息を楽しもうと……。 しかし、その安らぎの時はほんの少しだけだという事は……。 今は誰も知らない………。
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