オレンジジュースなんだけど

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オレンジジュースなんだけど

「国王なんだけど、とても偉いんだけど」 国王はそう言いながら自動販売機に話しかけた 「そのような事を言っても自動販売機はジュースを出してくれませんよ」 国王の部下であるアレンシアが言った。 「国王なのに出してくれないの?」 国王は半泣きで言った 「この自動販売機は国民の為の物です。国王は使うことが出来ません」 アレンシアはそう言いながら国王の頭をなでた。 「このオレンジジュース欲しかったんだけど」 国王はオレンジジュースを指差しながらアレンシアの足にしがみついた。 「では国民の私が買いましょうか?」 アレンシアは笑顔で国王にそう言った 「ほんと!?国王にもオレンジジュースくれるの!?」 国王は満面の笑みで聞いた 「国王の頼みですもの」 アレンシアはそう言うと100ドリーを自動販売機に入れた ガタン オレンジジュースが出てきた 「これ国王もらっていいの?」 そう聞いている国王は、もう手にオレンジジュースを持っていた 「どうぞ冷えているうちにお飲み下さい」 アレンシアはそう言った 「ありがとうアレン!オレンジジュース美味しく飲む!」 国王はアレンシアと握手をした後オレンジジュースを飲もうとした 「飲めないんだけど」 国王は一度そう言った 「飲めないんだけど!!」 国王は二度目にそう言うとオレンジジュースを地面に投げつけた。 「国王、そのジュースはペットボトルなのでキャップを開けなければいけませんよ」 アレンシアは地面に落ちたオレンジジュースを拾いキャップを開けて国王に渡した。 「ありがとう!!アレン」 国王は感激のあまりジュースを上に投げた 投げたジュースはアレンシアの頭に落ちた 「ごめんアレン」 国王は震えた声でアレンシアを見た 「心配しないで下さい。私はオレンジジュース好きなので大丈夫ですよ」 アレンシアは笑顔で答えた アレンシアは心のなかで今日の国王の夜ご飯には嫌いなピーマンをたくさん入れてやろうと思った。 そんな事も知らない国王は 「今日の夜ご飯なんだろうね!」 スキップしながら言った 「国王の好きな料理ですよ」 アレンシアは答えた その日の夜ご飯は国王の大嫌いなピーマン料理になった。 真夜中の城に国王の叫び声が響いた
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