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久しぶりの大鍋の前で、いくつかの小瓶に万能薬を入れ、残りの万能薬に材料をたして傷薬を作る。
自分の部隊と言っても100人はいるので、万能薬も傷薬も多いほうがいいし、怪我人は少ないほうがいい。
そう思いながら、はしごの台に乗ってふんふんふんと鼻歌を歌って薬を作り、全部魔法を使って便に詰めていく。
「陛下、そろそろみんな集まりますが……って、何新しいのを作ろうとしてるんですか?」
「え?あ、すまん。つい……」
「ついではないです。それと、魔界から連絡がありました。やはり向こうも同じような魔物が出るそうです」
「あの研究所は潰したのに、10年経っても出てくるとは、リアムのやつ憎ったらしいな……」
「原因ははっきりしてませんが、やはり汚染された水などの影響としか考えられてません」
「そうだろうが、跡地がまだ汚染されてるだけだろう?そこのものを口にした奴らが子を産むと、奇形として出てくるんだ。天界でも今その汚染土を何とかできないかとおっさん達が頑張ってる。私達はそれを待つしかないし、天界に被害がほとんどないのもあちらの空気には魔物も耐えれんということだと思うんだ。行き来で知る穴は四方に伸びていた。すべてを塞いだつもりでも、他にもあったのかもしれん……こんな事奏太に言えないからな」
「だから置いてきたのですか?彼は優しすぎますし、戦いは好みません。ですが……」
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