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「会えないわけじゃない。ただ、今帰るとまた私は人間界で暮らしたくなる。だが幻界の女王となった時に決めていたんだ。各界が平和に機能するまでは帰れないとな」
「陛下……」
「しんみりするのはここまでだ。この小瓶たちは部隊全員に行き届くだろう。持たせておけよ?戦いとなれば、一人ずつ私が見る暇はないからな」
そう言って中庭まで行き、全員に行き渡るように配り、致命傷となる前に薬を服用すること、万能薬は最後までとっておくこと、転移のできるものは逃走のための魔法が使える程度に魔力を残しておくことといつものように話、中庭に書いておいた魔方陣を展開する。
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