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鉄甲騎は、以下の3種類に分類される。
1:鉄甲騎
本来はこの1種類のみを指す言葉だが、既にこの人型機械すべての代名詞となっている。
ただし、西方では〈オートキャバリ(キャバリ)〉と区別される。
鉄甲騎の外観は例外なく人型をしており、大抵は甲冑で全身を鎧う戦士の姿を模しているが、どこか武骨さが目立つものが多い。
前文明の遺跡から発掘された機体を手本に、失われた技術を、のちに発明された〈心象具現化術〉と呼ばれる[魔術]で補填し再現した機械である。
大国では主力として大量に揃えられているが、小国では高価故、後述の脚甲騎で補填されている。
2:脚甲騎
西方では〈オートレグ〉と呼称される。
高価すぎる鉄甲騎の廉価版として生産され、大国では補助戦力、あるいは作業用、もしくは訓練用として用いられ、小国などでは鉄甲騎を隊長機とした部隊編成の主力として重宝されている。
その外観はやはり様々ではあるが、大抵は簡素、または実用本位であり、中には頭部を持たないもの、あるいは操縦室が剥き出しのものも存在する。
登場当初は本当に鉄甲騎の代用品でしかなかったが、近年ではその性能が向上し、また、多脚型などのバリエーションも出現、侮れない存在となりつつある。
3:凱甲騎
西方では〈トライアン〉と呼称される。
ある意味、これこそが真の鉄甲騎と呼べる機体である。
その外観はやはり様々ではあるものの、こちらは全体的に装飾性が高く、また、全体的に優美である。
大本はかつての発掘機体をそのまま、あるいは改修して使用されたものであるが、現在では、良質発掘部品を多用した機体、または単純に高級機を指すことが多い。
現在では生産されてはおらず、その総数は、一説ではゴンドア全域で稼動、不稼働機を含めて100機に満たないとも云われている。
未知の前文明が残した存在だけに、その性能は総じて高いものではあるが、希に、不明の部品が多い故の整備不良、あるいは外観、権威のみを重視した結果、最新の鉄甲騎に劣る機体も存在する。
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