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あ。ナニあれ?黒のミニワゴン…すごい飛ばしてるなぁ…真由美ちゃんみたい…て…真由美ちゃん?
キキィ――――――――――――――――ッ‼
ピッカピカの黒のミニワゴンからピッカピカの黒のミニスカートでピッカピカの黒の長い髪をなびかせて颯爽と降りて来たのは…
「ひろ~‼あんたなんでしょ~‼」
(真由美ちゃん‼)
ガオー‼
「そうよ‼あたしよ‼あたしが来たからもう大丈夫だからね~‼」
(え?もしかして真由美ちゃん僕の言葉がわかるの?)
ガオ…ガオー?
「なに言ってるの‼あたりまえでしょ‼あんたと何年付き合ってると思ってるの~‼」
(だって僕、怪獣になっちゃったしガオガオしか言えなくなっちゃったから…)
ガオー‼ガオー‼ガオー‼
「世界中の誰もあんたの言葉を理解できないとしても、わたしだけはあんたの言葉を理解するに決まっているでしょ~‼」
(まゆちゃん…)
ガォ…
「ひろ‼あんたわたしを手のひらに乗っけなさい‼」
僕は手のひらを開いて爪を地面につけるように、出来る限りそおっと置いた…するとまゆちゃんは一生懸命手のひらまで登って来た…僕はまた出来る限りそおっと目の前にまゆちゃんを近づけた、
やっぱ可愛い!!
あんまり可愛いらしすぎて涙が出てきた…
「あんたナニ?泣いてんの?」
(だって)
ガォ
「だって。じゃないわよ。キャハハハ‼」
パタパタパタ…
またコブラか?と思ったら普通のヘリコプターがやって来た…
「松本さん家のみなコに頼んだのよ…彼女ニュースフラッグのスタッフなのよ。」
(じゃあ…)
ガォ…
「そうよ‼」
「こんにちはリポーターの譲二です‼ニュースフラッグが緊急ニュースをお送りします。見えますでしょうか~‼奇跡です‼怪獣の手のひらに若い女性が乗っています‼女性はこちらに向かって手を振っております‼何かしら怪獣と話しているようにも見えます‼信じられないような光景を目の当たりにしております‼奇跡です‼奇跡です‼奇跡です‼」
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