突然ですがご近所さんの食料になりました(仮)

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翌日 俺は大学の講義が一時限目から入っており、朝早くに家を出た マンションのエントランスを抜けて、昨日考えておいた駅への別の道を行こうとした時だった 「暮橋君!」 「あ、東雲さん。おはようございます。」 「おはよう、今から学校?」 「はい、東雲さんは?」 「僕も今から仕事に行くところなんだ、ついでだし一緒に駅まで行こうか。」 どうしてこうなったんだ 急展開にもほどがあるだろう 「あの…東雲さんの仕事って…。」 「あ、妙雪高校というところで英語の教師をやっているよ。」 「妙雪高校って…あの進学校ですか!?」 「そんな驚くことかい?」 「そりゃあ妙雪高校っていったら全国屈指の進学校じゃないですか、授業も大学並みでハイレベルって話だし、ほとんどの生徒が将来政治家になるって話ですよ。」 「そんなにレベルが高かったのか、確かに休み時間はみんな机に向かっていると思っていたけれど、まさかそんなふうに言われているだなんて。」 「東雲さんってエリートだったんですね…。」 「母国語が英語だから話せるだけだよ、実家がイギリスにあるからね。」 「それって、やっぱりあの…。」 「うん、ヴァンパイアとしての、ね。」 そうやって話していると、駅が見えてくる頃になった 東雲さんが働いているという妙雪高校は俺の大学とは反対方向なので、駅に着けば別れることになる 「あ、そうだ。あの、東雲さん。」 「ん?」 「俺、東雲さんに助けてもらったお礼をまだしていなくて…。」 「そんなのいいよ、お礼目当てで助けたわけじゃないし。」 「でも…。」 「まあ君がどうしてもっていうなら、僕も考えるよ。」 「本当ですか!じゃあ決まったら言ってください、あまり高いものとかは無理ですけど…。」 「まさか、学生相手に金銭要求するだなんていくらなんでもしないよ。」 東雲さんはおかしそうに笑う 喋っているときも思ったが、どうやら普通の時は犬歯も長くないらしい 道理でバレないわけだ… (あれ?そういえばこの人、吸血鬼なのに昼間に動いていいのか…?) 「あ、じゃあ僕こっちだから。じゃあまたね、学校頑張るんだよ。」 そういうと、東雲さんはまるで子供に対するように、俺の頭を少し撫でて改札口へと向かっていった 唐突に撫でられた頭は、まだ少し温かい気がした
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