あり得ない忠告

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「なっつー!」 「ぐはっ!」 試験が終わった後、試合に向けて少し練習でもしておこうかと俺は体育館へと向かった 試験の結果は…出来るだけ頑張ったとだけ言っておこう 体育館は運動系のサークルが結構な頻度で使うのだが、全学年の全ての試験が終わったと同時に春休みになった今、わざわざ学校に残って身体を動かそうなんて思う珍しい輩はおらず、体育館には俺1人だけだった と言ってもただ練習するだけなら1人の方がやりやすいのが本音だ。その方が集中できる そう思っていた矢先、名前が呼ばれたと分からないほどの叫び声とともに、背中に加わる衝撃に息が詰まる 「藤井先輩…いきなり突撃するの…やめて下さい…痛いです…。」 「いやーなっつーが練習してるの見つけて嬉しくってさ!つい突撃しちゃった!」 ついってなんだ、ついにしてはダメージが重すぎると思う 「それで…先輩は何をしにここに?」 「あー、私は練習しに来たの!もうすぐある練習試合は女子の方もあるからね。」 そう言う先輩の服装は何とも動きやすそうなパンツスタイルだ ショートの髪型と相まって、たまにこの人は生まれてくる性別を間違えたんじゃないかと思う 「そういえばこの前はごめんね!私、練習試合のこと言うの忘れちゃって!後で裕斗に怒られちゃった。」 しょぼーんと効果音でもつきそうなほど全身で落ち込む先輩 その姿を見ていると、流石に可哀想になってくる 「大丈夫ですよ、ちゃんと聞きましたし。」 「今度からはちゃんと言うようにするから、今回は本当にごめんね!」 そんなに謝らなくてもいいのに、とおもうほど先輩は必死に謝ってくる そろそろ止めたほうがいいかと思い始めたとき、先輩はバッと顔を上げた 「そういえば、悠斗が嬉しそうになっつーと2人で帰ったって自慢してたけどそれ本当?」 「えっ…本当ですけど…何で自慢なんか…。」 「いいなー!私もなっつーと帰りたい!そんでもって楽しくおしゃべりして、頭なでなでしたい!」 俺と帰ることはそんなにしたいことなのか?そもそも頭なでなでってなんだ
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