第1章 噂の住人の秘密

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吸血鬼 バンパイヤ、ヴァンパイア、ヴァンピールなどとも呼ばれる 民話や伝説などに登場する存在で、生きている人間や動物の血を糧として生きる 一度死んだ者が蘇って不死者になったとされるものが一般的である (wikipediaより) 「吸血鬼…?」 「日本ではそうとも呼ぶね。もしかして驚かせちゃったかな?」 「いや、あの…驚きすぎて現実感がないというか…。」 「まあいきなりヴァンパイアです、なんて言われても現実だなんて思えないよね。」 東雲さんはゆっくりと俺に近づくと腕をとった 「証拠、見せてあげるよ。」 すると大きく口を開け、俺の腕に歯を突き立てた 「うぁっ…!」 目の前では東雲さんが俺の腕に噛みついている 俺の腕からは真っ赤な血があふれ、それを東雲さんが嚥下する どう見ても異様な光景だ けれど、どうしてもその光景から目が離せない 数分、ことによると数秒だったかもしれない、ようやく東雲さんは俺の腕から口を離した 噛まれた場所には赤い痕が残っていたが、出血はしていなかった 「どう?これで信じてもらえた?」 「は、い…。」 血を吸われたからだろうか、うまく身体に力が入らない 頭がくらくらとして、気力で保っていないとそのうち倒れてしまいそうだ 「僕としたことが、けが人に無理をさせてしまったね。大丈夫、眠っても送って行ってあげるから、もうお休み。」 柔らかく吹き込まれる言葉にふっと体の力が抜けて、そのまま椅子から滑り落ちる 完全に床に落ちる前に東雲さんが抱き留めてくれていたのだが、その時にはもう俺はすでに眠りの中へと落ちた後だった
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