第3章 いきなり両想い

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 私は目いっぱいの力で抱きしめてくる腕を振りほどこうとした。でも、晴馬はそれ以上の力で私の両手首を掴んで、自分の身体に引き寄せて離してくれない。 「なにがしたいの?!!」  私は泣きながら怒っていた。 彼の自分勝手なこの行動が、嬉しくもあり怖くもあった。 「お前にまた会えたから!! しかも、今はあの頃の俺と同じ年になってるだろ? 今日から俺は新しい職場に行くんだよ! お前のその制服…それ、俺の母校だろ? 同じ学校にこれから毎日通うんだ! こんな偶然って、あるか?!」  晴馬は興奮した様子でまくしたててくる。  何を言っているのか、最初は脳が抵抗してよくわからなくて……。
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