第3章 いきなり両想い

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 昂った気持ちが暴走するとこうなるのか……。  晴馬は遠慮なく私の胸板に顔を埋めて笑っていた。  恥ずかしさで絶叫しそうになると、私の様子にやっと気付いたのか「ごめん」と小さく言うといきなり初キスをされてしまった。誰が見ているかもしれない車中での突然のキスに、私はもう固まって動けない。  しかも、そのキスは唇を唇で噛むという仕草から始まって、温かく湿った晴馬の舌が私の唇を舐めていた。  カッと顔が熱くなる。  抵抗したいのに体が言うことを聞かない。 「目を閉じて」と、甘い声で命令されてしまった私は素直に目を閉じた。  ―――― なんだこれ……。  まさか、本当に……夢じゃないよね?!  そう思いながら押し入ってきた彼の舌先が自分の舌先に触れて、ブルっと身震いした。 「はっ、いっけねぇ!」  突如、目を覚ましたように晴馬が言うと、私をやっと解放してくれた。
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