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「この学校から美大に行ったのは、後にも先にも晴馬だけらしいよ」
「そうなんだってね。俺もつい最近、知ったところ」
「本当にすごい偶然だね」
私が照れくさい気持ちでそう言うと、晴馬は意味深に微笑みながら私に手を伸ばしてきた。そして、腕を掴まれてそのまま美術準備室に入ってドアを閉めてカギをかけた。
「本当に……すっごい偶然だよな? こんなことができるんだもん……」
彼は言い終わらないうちに私を抱き寄せた。
「どうしよう? このまま……ここで色んなことができちゃうね?」
どき―――ん。
い、いろんなことって???
「顔が真っ赤だね……。可愛いな、おまえ」
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