それはとても……

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それはとても……

「それは、精霊だよ。ワタルはとても精霊に気に入られているね。しかも、精霊をしっかり認識している。魔族でも、精霊を視れる者は少ないのに。すごい魔力だ」 「せい……れい……なんだ」  綺麗に輝くその光に、俺はボウッとしてしまう。 『……だよ』 『……めよ』 『……からね』 『……うよ』  意識したとたん、一気に流れ込んでくる言葉たち。 「ちょ、ちょっと待って、一人ずつ!一人ずつで!一気にしゃべられても、わかんないよ!」  一斉にしゃべるから、全く聞き取れなくて、慌てて俺が言う。と、イシュさんが驚いた様に瞳を見開いた。 「ワタル、全員分の声が聞こえるのかい?」 「え、聞こえるよね?え?イシュさんは違うの?」  慌てた俺は、イシュさんに向き直る。  イシュさんは、びっくりしてても綺麗でした。 「ううーん。俺は火の属性だからね。火の精霊の言葉ははっきり聞こえるけれど。水の属性の子の声は、全く聞こえないんだ。風と土は、なんとかギリギリ聞こえるかな程度かなぁ。あぁ、この世界の属性は、火と水と風と土の四つだよ」 『イシュバールには、私の声は聞こえてないわよ?』 『そうね、そうね。いつも私たちの声にしか、反応しないよ』     
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