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私の家はお母さんがマメに写真を撮ってくれた。
一也が生まれる前までは私とお父さん、一也が生まれてからは私と一也とお父さんの3人の写真がほとんどだった。
「私ね、高校大学と写真部に入ってたの」
昔のお母さんは確かに、いつも一眼レフを持ち歩いていた。
携帯が主流になっても、ずっと一眼レフを持っていたから私の大学の卒業までちゃんとお母さんのカメラに私の姿は収まっている。
最近はデータ化がされており、すぐに現像はされてないため、ここ最近の写真は少ないが、聖司さんの知らない私の姿がアルバムにはたくさんあった。
「あーこの時、実晴ったら張り切って走ったら、転んで泣いちゃったのよね~」
お母さんがアルバムから取り出した写真は、有名なテーマパークで私が泣きべそをかいているものだった。
近くに好きなキャラクターがいて、一緒に写真を撮ろうと思って走ったら転んだ、というありふれた展開だが、鮮明に覚えている。
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