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アベル・レクィエール
「その薬品を作ってるのは
あの先を進んだ研究室だよ
ジキル博士の所長室からそんなに
離れてない直線上だから
僕がいない時に迷子になりそうだったら
所長室に行くんだよ?」
私は再び頷いた
アベル・レクィエール
「さあ、行こう…」
アベルさんに手を握られて
私はまた、照れくさくなる…
しばらく歩いて
その研究室に入る
研究室に入るとステンレスのテーブルに
黄色の薬品が並んでいた
アベル・レクィエール
「…あれ、水色の薬品が無い…
仁科さんちょっと待ってて」
アベルさんは研究室奥の
個室に入っていった…
札には薬品保管室と書いてある
私は黄色い薬品に視線を落として
そのフラスコを手に軽く揺する
「あ?誰だあんた…」
!?
私
「あ、アベルさん?
さっき…薬品保管室に言ったんじゃ?
なんで、出入り口から…?」
振り向くと赤いシャツを着たアベルさんがいた…
?
「アベル?はん…ちげぇぜ…」
見た目はアベルさんなのに…
く、口調も目付きも全然違う
?
「嗚呼…そうか、あんた…
ジキルが言ってた新人か。」
ポケットに片手を入れてこちらに
視線を向けるもう一人のアベルさん…
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