file Ⅰ ┨ジキル博士の研究所┠

6/21
前へ
/220ページ
次へ
アベル・レクィエール 「その薬品を作ってるのは あの先を進んだ研究室だよ ジキル博士の所長室からそんなに 離れてない直線上だから 僕がいない時に迷子になりそうだったら 所長室に行くんだよ?」 私は再び頷いた アベル・レクィエール 「さあ、行こう…」 アベルさんに手を握られて 私はまた、照れくさくなる… しばらく歩いて その研究室に入る 研究室に入るとステンレスのテーブルに 黄色の薬品が並んでいた アベル・レクィエール 「…あれ、水色の薬品が無い… 仁科さんちょっと待ってて」 アベルさんは研究室奥の 個室に入っていった… 札には薬品保管室と書いてある 私は黄色い薬品に視線を落として そのフラスコを手に軽く揺する 「あ?誰だあんた…」 !? 私 「あ、アベルさん? さっき…薬品保管室に言ったんじゃ? なんで、出入り口から…?」 振り向くと赤いシャツを着たアベルさんがいた… ? 「アベル?はん…ちげぇぜ…」 見た目はアベルさんなのに… く、口調も目付きも全然違う ? 「嗚呼…そうか、あんた… ジキルが言ってた新人か。」 ポケットに片手を入れてこちらに 視線を向けるもう一人のアベルさん…image=506909515.jpg
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加