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忙しいってことに毎日流されて過ごしていた私は…
効果の出ないダイエットで食事も適当になり
ファッションやスタイルばかり気にしていた
そんな中、健康診断の結果、「要精密検査」となり落ち込んでいた
ただ何となく公園へ向かい歩いていた私だったが
「あなたの想い出のアルバム」という張り紙を目にした
それは賑やかな大通りからそれた路地に入ったところだった
扉に張り紙があった
張り紙の「紙」はどこか懐かしい感じがした
和紙・・・?
張り紙の右下が破けたような後がある
それもなんか懐かしい
なんだろう、この感覚は・・・
懐かしい思いにつられて私は扉を開いていた
扉を開けるとそこにはカウンターがあり、椅子が並んでいた
奥から2番目に老人がいた
その隣に何やら想い出のアルバムを作ってもらった女性がいた
女性は涙を浮かべてそのアルバムを見ていた
写真を持ってきて想い出のアルバムを作ってもらうのか
カウンターの向こうから「いらっしゃい。どうぞおかけください」と声が聞こえた
私はあいている椅子に腰を掛けた
女性は丁寧に老人にお礼を言うとハンカチで目を押さえてから
お辞儀をして店を出た
先程のアルバムは持たないまま帰っていった
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