5人が本棚に入れています
本棚に追加
老人は私をみて
「お待ちしてました。さあこちらへどうぞ」と
先程まで女性が腰かけていた椅子に座るよう手招きをした
私は言われるがままその椅子に腰かけた
老人は優しい目をしていた
どこか懐かしいようなおじいさんだった
「あの、張り紙を見てなんだか懐かしくて、」と言うと
おじいさんは「そうだね懐かしいね」と言い
想い出のアルバムを取り出し私に差し出した
そこには障子が写っていたが
みるみるうちに向こう側から
指が突っ込んできて障子に穴がポツリポツリと空いた
障子の穴から目玉がのぞいた
目玉は何度もまばたきを繰り返した
最初のコメントを投稿しよう!