第3章

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「ん?」 その中で一枚だけ――。 クローゼットの端っこに 慌てて脱ぎ捨てたような形で引っ掛っていた 純白のシャツを掴んで僕は袖を通した。 まだ温かみや懐かしい匂いさえ感じられる そんな気がして――。 「響也……」 僕は深く息を吸いながら 己の身体をそっと抱いた。 もしかしたらあの2人。 僕にしたように響也にも――? いや響也は僕よりずっと綺麗だし ひょっとしたらもっと深いところまで――。 繰り返し見た 響也が孔雀と戯れるあの夢。 あの淫靡な夢を思い出し僕は身震いした。
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