第3章

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「あの……」 意識しないようにすればするほど 可笑しいくらい鼓動が早くなって。 「孔雀は……何を食べるんですか?」 宙に浮く 当たり触りのない質問。 「孔雀はね、ああ見えて悪食だ」 「悪食?」 「そう。昆虫はもちろん――爬虫類や小動物、サソリでも毒蛇でも口に入るものは何でも食べてしまう」 冬馬は実に教育者らしく 落ち着いた声音で語って聞かせた。 「そんなものまで……」 「見た目の美しいさからは想像もつかないだろう?でもそれが現実だ――」 だけど そう言って笑うと突然――。
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