83人が本棚に入れています
本棚に追加
孔雀は聞いたことのない声を上げ
「わ……!」
「危ない!蹴爪で蹴られるぞ!」
バサバサと長い尾を揺らしながら
僕らのいるベッドに突進してくる。
「何なんだよっ……朝っぱらから!」
衝突すれすれ。
僕はかろうじて由莉のガウンの下に守られ
その隙に
「ほら、行けよ!行け!」
冬馬は部屋の窓を開け放ち
孔雀を追い出そうとクッションで尻を叩いた。
興奮した孔雀は鋭い嘴でクッションを突き回し
「こいつっ……!」
仲間の真っ白な羽毛を部屋中にまき散らしてから
恐竜みたいな脚で窓枠を蹴って外に飛び出していった。
最初のコメントを投稿しよう!