第3章

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「猫に食われちまえ!バカが!」 冬馬は外に向かって ボロボロになったクッションを投げつけ叫ぶと。 あとは――そそくさと窓を閉めた。 そして 「やあ、おはよう!そろそろ朝御飯にしようかと思って来たんだ」 一連の騒ぎなどまるでなかったかのように 満面の笑みで僕を振り返る。 (ウソだろ……) どんな顔していいのか分からず 「はあ……」 軽く頭を下げる僕の隣で 「で?孔雀をオーブンにでも入れたのか?ああ?」 羽毛まみれの惨状を見せつけるように 由莉が頭を振るう。
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