花香に酔って

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「おはよう」 綾香が、 丁度着替えを始めた所へ やってきた。 「おはよう。」 元気になったみたいで 良かった。 山崎さんと上手く いきそうなのかな? 聞きたいけど あまり突っ込まれたく ないよね。 そう思っていると 綾香が耳打ちをして来た。 「聡さんに話したの、  でね、今度休みが取れたら  両方の親へ話しに行く事に  なったの。  ありがとう。  螢菜のおかげだよ。」 なんか朝から心が温かくなって ちょっと涙が出ちゃった。 よかった。 本当に良かった。 綾香のポッカポッカの 話しを聞いてちょっと 楽しくなった気持ちで 自分の席に座ると、 課長が近づいてくる。 珍しい、用が有る時は大声で 私を呼びつけるのに・・・・ なんかちょっと気持ち悪い。 「おい、棚橋君、君土井君と  付き合っていたそうじゃないか。  中絶までさせられたんだって。」 はあ? 何いってんのこのおじさん!! 「そんな事はないです。」 「まあ、まあ、  土井君が言ってたんだから  間違いはないだろ。  今回のことでちゃんと  君と結婚を考えてるって  言ってたぞ!!!  良かったな。  お祝いしなくちゃだな。  は、は、は、は、は。」 は、は、は、は、って 私は楽しくない。 なんでこんな事に? 中絶ってなに? 何時の話し? 「課長!!  土井さんが言ったんですか!!?」
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