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『生きることは理屈じゃない』
そう言ってくれたから、真人は勇気を出そうと思う。
たとえこの関係が常識から外れたものだとしても、鷹田を誰よりも愛し、大切に想っているこの心だけは真実だ。
だから彼女には正々堂々とこの想いを告げようと思う。
これからも、彼とともに在れるように。
言うことを言って安心したのか、鷹田は無言で真人の手を引き、布団に入ると、真人を深く胸に抱き込みながら、すぐに安らかな寝息を立て始めた。きっと一年分くらいは喋った気分なのだろう。
穏やかな寝顔に小さく微笑み、その頬にそっと柔らかなキスを落とすと、愛しいぬくもりに寄り添いながら、真人もまた幸福な眠りへと落ちていった。
《おわり》
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☆お読み頂き、誠にありがとうございました☆
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