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去年の春から「お付き合い」ってカタチが始まって。 「梢の気持ちを無視したくない」って言って、 触れると言っても手を繋いだり頭を撫でてくれたりで、一番頑張ってハグ迄だったのに。 額とはいえキスなんて初めてで。 練習を始めたユキさんは、真剣な目をしてスコアを追いながらスティックを操る。 今更だけど、あまり彼をきちんと見ていなかったなぁ、と気付く。 小さい時からずっと一緒に居て、気付こうともしなかったけど、私はこんなに大事にして貰ってたんだね…。 そーだよね。 この気持ち、思い出した。 視線をアキさんに向ける。 チコと頭を寄せて何か説明してる様子なんだけど。 彼への思いは、焦がれる思いとは別の物、ってはっきりと言い切れる。 「あ。来た…」 歌詞が、閃く。 今の私の気持ちを、言葉にしたい。
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