第1章 仲間を見つけよう

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第1話 仲間銃と転生と  コンビニに買い物に行った帰り道のことだ。公園の入り口からボールが道路に向かって飛び出し、そのボールを追って、子供が道路に飛び出した。当然のようにそこに大型トラックが走ってくる。  こんな状況の時は、ジャージという軽装は動きやすくていい。「危ない!」俺は、反射的に道路に飛び出し、体当たりで子供を弾き飛ばした。そのおかげで子供はひかれずに済んだ。あとはそのまま反動で体を回避すれば大丈夫……のはずだったのだが……  トラックは、俺が逃げる方向にハンドルを切ってきた! よけられないっ!  ……てなわけで、俺は即死した。最後に人のためになる事ができて、良かったと思う。しばらくして、俺の意識は黒い霧のかかった空間を見ていた。意識がある……じゃあ、ここが死後の世界ってやつなのか……。  ──ここは天国? それとも地獄?──  突然、目の前に骸骨が現れた。これが、死神というやつなのか……。その骸骨は、突然、俺に話しかけてきた。 「人付き合いが苦手で引きこもりがちなタカシ君! おめでとう! 君は転生者に選ばれました。なので、生き返ることができます!」  なんだこのなれなれしい骸骨は! それに…… 「転生者? どういうことだ?」  ──なぜ俺が選ばれた!? どう見てもこの骸骨はあやしい。だが、自分が死んでいるのも事実だ。なので、一応耳を傾けてみることにした。 「詳しいことは、転生してからのお楽しみ! 転生先はなんと……」 「転生者? 転生って……」 「異世界です! それと君にはこれをあげよう」  その骸骨は、口を顎が外れるぐらい大きくあけて、中から銃を出した。 「『仲間銃』! これに撃たれた人は、君の仲間になるんだ。どうだ、こんなすごい銃、見た事ないだろ~」 「仲間銃?」俺は、おそるおそるその銃を手に取った。形はコルトガバメントという、昔、知り合いが持っていたエアガンに似ているが、実際のところ、拳銃には詳しくないので、よくはわからない。ただ、そんな形の銃だった。これで人を撃つと仲間になる。それに何の意味があるのだろうか。 「じゃあ、いってらっしゃーい。それでは、グッドラック! ケタケタケタ」  骸骨は、そう言うと、バラバラに崩れて消失した。その瞬間、俺は激しい光に包まれ、辺りは真っ白になった。
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