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僕は必要な情報を入手すると、自分の部屋に駆け込んだ。
アプリを立ち上げると、アガスティアの指示に従いながら慎重に個人情報を打ち込んでいった。
最終確認のボタンの上には「本当にいいですか?」という不安を煽るような文言が書かれていた。
迷わずそれをクリックすると、「本当に、本当に、いいですか?」と再度の確認が入り、少しだけ怖くなっていた。弱気な奴はここでふるい落とされるのだろう。
数秒間だけ悩んでから、クリックした。いや、数秒間なら悩んだうちに入らないだろう。レストランでメニューを決める時のほうがよっぽど時間が掛かっている。
「YSの人生」
スマホの画面には、佐野悠介という僕のイニシャルと一致する小説のタイトルが、1つだけセレクトされていた。
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