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フロリアとロイは相変わらず喧嘩が絶えないけど・・・・・・。
それでも凶暴化したときに止めてくれたのを感謝しているのか、ロイは前ほどフロリアを嫌ってはいないみたい。
「お茶淹れて来たわよ~!」
「やっぱりダメだ、ロイは」
「なんでそんなこと言うんだよ! お茶ありがとな!」
「・・・・・・少し休憩・・・・・・」
「ふふ、おつかれさま」
なんだかんだ言って、フロリアもユーゴもロイのことに協力しているあたりが仲のいい証拠ね。
この屋敷で3人揃って元気に騒いでいるのを見るのが、やっぱり嬉しい。
「それで、なにかいい方法はみつかった?」
「めぼしいものはとくに・・・・・・」
「人間界では・・・・・・」
フロリアとユーゴが首を振る。
「かなた、だいじょうぶだって! なんとかするから俺!」
ロイは私を心配させまいと一人張り切った声を出す。
「う~ん、でも何度も言うけど私は今のままのロイでも平気よ? ペンダントもあるし・・・・・・」
「でも、凶暴化したときに効くかどうかは試してないじゃないか。俺はもうお前を傷つけるのは嫌なんだよ」
ロイがあの晩を思い出して、少ししょげる。
「力をコントロールするには、やはり一度帰るのが最善だと思うよ」
「帰るって、魔界に?」
「そう。魔界なら常に満月と同じ状態だから、そこでコントロールできればいいってこと」
「難しいことなの?」
「こっちに居ると波が激しいからコントロールといっても難しいからね、特にバカ犬じゃさ」
「・・・・・・ぐ」
「まったく、こんな訓練、普通成獣化の前にやっておくはずなのにねえ。サボってたお前が悪い」
「うぐぐぐぐ」
「ロイは魔界に帰りたくないの?」
「帰りたくない・・・・・・というか、いつ戻ってこられるか行ってみないとわからないから」
「ロイ・・・・・・」
「ああ・・・・・・、わかってる、本当は行くしかないんだってこと。ただ・・・・・・」
「ただ・・・・・・?」
ロイはじっと私の顔を真剣に見つめてから、首を少しうなだれた。
「お前が待っていてくれるか、不安で・・・・・・。俺も離れたくないし・・・・・・」
フロリアが呆れたような大きなため息をついた。
「バカだよな?」
「・・・・・・ロイは、鈍い、な」
ユーゴが私に笑いかける。
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