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「そんなに知りたいの?君は淫乱なんだな」
ジンは口の端っこだけを吊り上げるような笑顔を見せた。
目だけは笑っていない。
私の上に被さる様に身を寄せてきて、左腕をベッドに突っ張らせた。
顔が近付き、吐息が頬に触れる距離でにらみ合う。
「・・・ゆきな・・・君は、面白いね・・・君の中に沢山の女を感じる」
凄まれても逃げたくはない。
この化け物にただ好き放題にやられっぱなしではいない。
私は・・・唇を噛んだところから血が滲んだ。
「その匂い・・・お前のフェロモン・・・」
ジンは顔色を変えた。
驚いたように見開いた目が何かに怯えているような・・・
「ハルナがお前を俺達から隠していた理由はそれか」
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