第1章 出会い

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 俺は給食当番だったから準備のために教室を離れていて、戻ってくるとそんなことになっていたから、物凄く驚いた。 「ちょっと、どうする? 誰か、先生呼んできて!」 「もう呼びに行ったよ」 「なんのつもり? まさか、学校初めてなの?」 「前の学校とは違うかもしれないけど、ここのルールには従いなさいよ!」  クラス委員が一生懸命訴えかけても、陶山は表情崩さずにじっと座って沈黙している。そんな彼女から少し離れたところにクラス中の女子が団子になって、ヒソヒソとなにか言っていた。男子たちも、珍しいものを見るような目を向けながら、成り行きをただ黙って見ているような具合だ。
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