手作りの金メダル

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僕は、那覇市の4年制の大学を卒業後、生まれ育った名護市に戻って福祉施設で働いていた。 10年前の僕は、高校の頃から始めたアーチェリーを社会人になっても続けていて、社会人になって3年目はオリンピックイヤーだった。 今まで国内の大会に出場した僕は、たいした成績を残していなかったけれど、この年はすこぶる調子が良くて、国内の大会で予選ラウンドを勝ち進んで決勝ラウンドのトーナメント戦で危なげない試合展開であれよあれよという間に決勝まで勝ち進み、決勝戦では接戦になったものの、この試合も何とか勝ち優勝することができた。 前の年まで、予選ラウンド敗退で決勝ラウンドに進んだことがない僕は、今まで注目を浴びたことがない無名の選手だが、この優勝をきっかけにオリンピック代表候補選手として急に脚光を浴びることになった。
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