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「刺激が強すぎたかしら?」
さっきまで考えていたアケミさんも実は経験ないのでは説は、少し怪しげになった。
そうこうしているうちに時も過ぎ、今日のトレーニングを終えることになった。
「シャワーくらい、浴びてきたら?」
まだ湯気の立ち上るアケミさんの色気は、もはや俺には耐えがたいものになっていた。何の試練だこれは……。
「えっと、まさか一緒の部屋とは……」
「もう私は国賓扱いだから、部屋を分けるように言えばできるとは思うけれど、どっちがいいかしら?」
悪戯気に微笑むアケミさん。俺の異世界生活は、この美女に振り回されていくことになるんだろう……。
こうして俺の異世界生活一日目が終わった。
‐‐‐
「今日はこの世界で生きるための術を教えるわ」
「よろしくお願いします」
簡単な魔法を使えるようになった俺は、冒険者ギルドへとやってきた。
「おい、アケミだ……」
「一緒にいる男は誰だ?」
「アケミが連れてきたんだ。ただ者じゃないだろ……」
アケミさんのせいで勝手にハードルが上がっている。しがないチェリーボーイにそんな期待をしないでほしい。
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