黄昏れる

第７章

　大変だったんだ。トイレが間に合わない男性の利用者さんがいて、普段はないまさかの事態で、なんか腹がゆるかったのに行きたかったんだね、スーパーに。

　とにかくスタッフみんなでなんとかしようと猛烈に走り回った。

　速攻でまずトイレ、それからその利用者さんの腰にスタッフ用のジャンパーを脱いで巻きつけて、目立たないようにスタッフ二人で静かにバスに運んで。

タオルは用意してた。でもそれだけじゃ無理で、大急ぎで着替えと大判のウエットシートを買って、あ、ちょうどスーパーだったからそれは良かった、バスの中で体をきれいにして、着替えて。

　その間、残りのスタッフとほかの利用者さんはスーパーで待機。長い時間は待てないから時間勝負だった。

　それからひとりを付き添いで乗せてその利用者さんを先にバスで帰して、お腹が大丈夫か病院で看てもらうことにして、一人足りなくなったスタッフの分をみんなで穴埋めした。

　そしたら今度は、それを待てない一人の利用者さんがプチパニックを起こして・・・・。