第7章

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   もう施設からの指示や助っ人を待っている暇もなかった。短い間にいっぱい考えて、走り回って、できるヤツができることをして、みんな切羽詰った顔をして、ちょっと泣きそうになったり、イライラしたり、ブチ切れたり。  それで、はぁー。なんとかできた。 無事にみんな施設に帰って来た。        エライ疲れた。 全部終わったら帰る時間だった。  で、マネージャーの一言。      おい、書類はどうした!      ゲー。忘れてた。      こんなことになる前に、先に書いておけば済む話だったけど、ぼく、そんなの前もってやる人じゃなくて。  災害の避難訓練でもあるまいし、予期せぬ出来事を踏まえて行動なんてしてないからさ。  ぼくなんか、いつもギリギリで土壇場で追われてやる人で。
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