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「最近のトシはなんと言うか見ていて痛々しい。でも例え私が休めと言ったところで休まんだろう。トシを癒せるのは蛍君だけだと思っている」 「でもそういうのって山崎君の方が得意そうじゃないですか。なんでここに居ないんです?」 沖田の的を射た問いかけに近藤は苦笑する 「山崎君は私よりトシを慕ってるだろう?彼に話すとトシにまで話が行ってしまいそうだからな」 「局長がそうした方が言いと仰るなら尽力します。」 斎藤は静かに言う 「勿論隊務のついでで構わん。もしかしたらもう京には居ないかもしれんしな」 だが……と近藤は続ける 「蛍君相手だ、仮に見つけたとしても逃げられる可能性が高い。だからここからが本当のお願いだ」 近藤は一息つく 「彼女を見つけたら速やかに捕獲して欲しい勿論無傷でだ」 頼む!と近藤は頭を下げた 「やめてくれよ近藤さん、大将が簡単に頭を下げないでくれ」 「そうだよ近藤さん。トシさんが無理してるのは目に見えてわかるしね」 「蛍ちゃんを捕まえるのは大変そうだがこれも近藤さんと土方さんの為だな」 永倉、井上、原田の順で言葉が発せられる 「皆!ありがとう」 ここに、内密の隊務が追加される――――
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