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朝が来た。
ソファーから起き上がり、寝ぼけ眼を摩る。
目がいつもより重たいのは、昨夜散々泣き散らかしたせいだろう。
……そうだ。泣いたのか、私。
ソファーに寄りかかって寝ている相川さんを見下ろす。
前回は酔っ払った姿、今回は泣き顔。
一体私は、この人の前でどれだけ醜態を見せるつもりなんだろう。
もう頭を抱えるしかない。
「……あれ」
不意に、自分に掛かった毛布の存在に気が付いた。
自分で掛けた記憶はない。
てことはこれ、相川さんが掛けてくれたのかな。
……こういうの、無言の優しさって言うんだろうな。
眠っている相川さんに起こさないよう毛布を掛け、ソファーからそっと下りる。
とりあえず顔だけでも洗いたい。
いいかな、洗面台借りても……。
あ、でもタオルとか勝手に使うのよくないよな。
洗濯物増えちゃうし。
どうしよう、とうろうろして悩んでいると、「おきたの……?」とむにゃっとした相川さんの声が聞こえた。
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