6. 不変と変化

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「じゃ、じゃあ、加瀬さんとの約束は」 「また今度、ってことになった」 全部繋がった。 相川さんがあの場にいたのは、私を心配したからで。 加瀬さんとの約束がなくなったのも、私を心配したからで。 「……全部私のせい、だったんですね」 最悪だ。 なんで私、あんなこと聞けたんだろう。 なんであの場にいたんですか、なんて、一番の原因の私が聞いちゃいけないことだった。 馬鹿すぎて、本当、救いようがない。 「まーた自分のこと責めてんの? よく飽きないね」 「……だって、そうじゃないですか…」 「なに、まさか来なきゃ良かったのに、とか思ってる?」 その言葉に、急いで首を横に振る。 「それは違います、そんなこと思ってないです! ……ただ、」 「ただ、なに?」 「……そんなことも分からないで、“なんでいたんですか”とか聞ける自分が、もう情けなくて」 自分は、なにも見えてなかったんだ、ってことを痛感した。
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