6. 不変と変化

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「お待たせ」 それから少しして、テーブルの上に炒飯が置かれた。 どうやらこれを作っていたらしい。 ウインナーやらカニカマやら、色々入っている、何となく可愛らしい炒飯。 「なににやけてんの」 知らないうちににやけてたようだ。 慌てて口元を引き結び、平静を装う。 「いや、美味しそうだなって思って。 食べていいですか?」 「どーぞ、召し上がれ」 「いただきます」と炒飯をスプーンで掬い、口の中に入れる。 ……美味しい。 仕事も出来る上に料理も出来るなんて、この人非の打ち所がないのか。 「ど? お味の方は」 「美味しいです。凄いですね、こんな美味しいの、ちゃっちゃと作れるって」 素直に賞賛すると、「そりゃどーも」とぶっきらぼうな言葉を返される。 「これ食い終わったら病院行こっか」 「え。……病院、ですか?」 私別に体調悪くないけど……。 そう思った矢先に、「足。捻ってんでしょうよ」と軽く睨まれる。 あ、そうだった……。 昨夜わざわざ手当てしてもらったって言うのに、頭からすっかり抜け落ちていた。
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