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「――兄貴の推測な訳でしょ?それ信じろって無理があるんじゃないの?」
壁にもたれて腕組みしているレオナは
とても不機嫌そうだ。
そうだよね。いきなりアバンベリーが600年前に誕生したとか私達の記憶がすり替えられているとか、訳が分からない。
「お前ら兄貴の真剣な顔見て分かんねーのかよ。兄貴が嘘つく訳ねーだろ」
「いやいやアタシ達キールの素性知らないし。たった数週間一緒に居ただけで
あんた達兄弟がいつクロノスに寝返るか分からないじゃん。リリィもそー思うっしょ」
レオナは完全にキールの話を信じていないらしい。
それどころか私達を混乱させる為の罠だと思っている。
「私は……私が知りたい。その為にはまずアバンベリーを知る必要があると思うから……。」
「だから?キールの話信じろって?
あんたさーちったぁ疑う癖付けたら?
そんなんだからAチームに煙たがれるんだよ。あ、Aチームのムカつくヤツあんた殺したんだっけ」
止まらないレオナのマシンガントーク。
思い出したくなかった訓練場の惨劇。
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